
💡 この記事の要点 (Key Takeaways)
2026年改正行政書士法により、無資格者による書類作成は「いかなる名目でも」違法となり、企業も罰せられる「両罰規定」が導入されました。登録支援機関、自動車ディーラー、コンサルタント丸投げのリスクと、企業が今すぐ講じるべき3つの防衛策を解説します。
特定行政書士の田原靖弘です。2026年1月1日、改正行政書士法が施行されました。
今回の改正は、行政手続きのデジタル化やコンプライアンス強化を背景に、無資格者による書類作成業務への規制が格段に厳しくなった点が最大の特徴です。
🚫 これまでまかり通っていた言い訳
⚠️ こうした言い訳は、もはや通用しません。
本記事では、今回の改正が「入管・外国人雇用」「自動車業界」「補助金申請」の実務にどのような激震を与えているのか、具体的なリスクとともに解説します。
1. 改正のキモ:「名目」と「両罰」
これまでの行政書士法第19条では、抜け道を使う業者が後を絶ちませんでした。
(例:「書類作成代は0円とし、システム利用料としてお金をもらう」など)
名目が何であれ、実質的に書類作成の対価を含んでいると判断されれば即違法となります。
違反した場合、作業をした担当者(行為者)だけでなく、その担当者を雇用している法人(会社)にも罰金刑(100万円以下)が科されることになりました。
= 両方が処罰対象
「社員が勝手にやったこと」という言い逃れはできず、企業としてのガバナンスが問われます。
2. 【業界別】ここが危ない!実務への影響
① 入管・外国人雇用
(登録支援機関の落とし穴)
【現状】 本来「支援」が役割である登録支援機関が、「支援委託費」の中で在留資格申請書類の作成まで丸抱えで行っているケースが散見されます。
登録支援機関の職員(無資格)が、支援業務の一環として申請書類を作成することは、たとえ「書類作成費は無料」と主張しても違法となる可能性が極めて高いです。
書類作成は、必ず行政書士または弁護士に依頼するか、受け入れ企業の社員自らが作成する必要があります。
② 自動車業界
(ディーラー・整備工場の「サービス」)
【現状】 車の購入や車検に伴う「車庫証明」や「名義変更」の書類作成を、お店のスタッフが「サービス」として代行する慣習がありました。
請求書に「代行費用」がなくても、車両代金等に実質的な対価が含まれている(=書類作成を断れば成約しなかった関係性など)とみなされれば、無資格作成として摘発されるリスクがあります。
書類の入力・作成自体はユーザー本人に行ってもらうか、行政書士へ外注するスキームへの転換が求められます。
③ 補助金・助成金
(コンサルタントの「丸投げ」)
【現状】 「着手金ゼロ、成功報酬〇%」で申請代行するコンサル会社。これまでは「助言(コンサル)」と「作成(代行)」の境界が曖昧でした。
コンサルタントが事業主からヒアリングし、申請書の実質的な内容を「代筆」して完成させる行為は、コンサルティングの範疇を超えた違法行為となります。
コンサルタントはあくまで「助言・指導」に徹し、書類作成は事業主本人が行うか、行政書士と業務提携(アライアンス)して分業する必要があります。
3. 企業が今すぐやるべきこと
2026年以降、コンプライアンス違反は企業の社会的信用を一瞬で失墜させます。
「知らなかった」で書類送検されないために、以下の準備を進めてください。
まとめ:健全な事業運営のために
今回の法改正は、行政手続きの「質」と「責任」を明確にするためのものです。
「安く済むから」「便利だから」と無資格者に依頼することは、
結果として企業自身を法的な危険にさらすことになります。
行政書士にご相談ください
